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うつ(その2) [病気のこと…]

前回('09年2月23日)に引き続き“うつ”のお話。

今まで出会った医師のタイプと、その私的評価をしてみます。
各医師の元で完治した方もいますので、あくまでも個人的評価です。(注.意見には個人差があります。)


★1人目:初めてかかったクリニック → 〇
状態を見て、休息を取るようにすぐ指示を出してくれました。
ただ、1日に診る患者数が多かったこともあり、患者1人あたりを診る時間が短いため、判断に多少のミスはありました…
でも、この医師の素晴らしいところは、すぐに非を認め謝る姿勢。
患者にとっては迷惑な話ですが、常に同じ立場で考え、臨機応変に対応してくれるというスタンスの医師はなかなかいないと思います。予約制ですが、急患優先でした。
 

★2人目:転勤後にかかったクリニック → ×
最初の医師が書いてくれた紹介状を見て、取った態度は「ふん!こんなもの!」
「うちではここに書いてある薬は使わないよ!」と前医師の投薬&治療を完全否定。
さらには患者に対し、「精神論」による説教じみた発言をする人だったので、自分の中に「本当にこいつでいいのか?」と疑念が生まれました。

★3人目:ネットで評判のいいクリニック → ×
驚いたのは、診察後に出されるプリント。
たくさんの質問項目に〇×△で答え、次回診察日に提出。
しかし、その結果の説明は全く行わずに新しいプリントを渡される。
たまに、音楽付きで魚やイルカの泳ぐビデオを渡され、ビデオを見た感想を書いて提出。
書籍類もどっさり渡され、「読んでくださいね!」って、落ち込んで何もしたくないときに本、読みますか???
精神科というよりは“心理研究所”のような所でした…

★4人目:自宅近くにあった病院 → ×
最初は話を良く聞く医師だと思っていました。
でも聞くだけでコミュニケーションは無し。
医師の表情は常に無表情。
「はい、ではこの薬を飲んでください」 以上
このころから、歩行時に右脚の内転症状が出て、まともに歩けない状態が出始める。
杖をつきながら歩く状態まで進んだのですが、薬が増えるばかりで対処なし。
また、会社の上司が同行した際、辛い話になるような会話から号泣した私を見せ「こんな感じですね。」 以上
(対応策とか接し方とかなんでもいいから説明してくれよ!)

★5人目:現在の医師 → 〇
きっかけは、右脚の内転症状の検査のため、4人目の医師に紹介してもらった病院で出会った検査前の非常勤問診医。

問診後、神経内科へ回され脚の内転症状の要因を探る検査を行いました。
この時の神経内科医が最悪…
一通りの検査では特にはっきりした所見はみつからなかったのですが、この神経内科医…
「で、あなたはどうしたいの?私にどうして欲しいの?」これには絶句…
「なぜ脚の動きがおかしいのか?原因があるのか?」を検査してもらいに行ったのに、この言葉…

“うつ”状態では、自分がどうしたいのか判断すらできないのに…
なぜ?が解決してないのにどうしたいか?って聞かれても…

思わず診察室で「自分はどうすればいんですか?」と号泣
「泣いたって解決しない!言いたいことをはっきり言いなさい!」って、追いつめてどうする。。。

その後の対応に当たってくれたのが問診医でした。
その医師は、まず優しく接し、話をゆっくり聞き、薬の処方を考え、生活状態を聞いてくれました。自身のプライベートなことも話してくれて、応援するサッカークラブも同じ。
これは何かの縁なのでは?と考えるようになり、

そのまま5人目の医師の常勤病院へ通うようになりました。
右脚の内転症状も精神的ストレスもしくは薬の副作用からくる”二次性ジストニア”ではないか?とのことで、薬の調整と静養で治癒できる可能性があるとのこと。

5人目の医師の指導のもと、しっかり静養し、旅行やサッカー応援にも出かけられるようになりました。

でもこの時期、妻に“乳ガン”が見つかったのですが、なぜか思考は「オレのせいだ!」
彼女は温存療法手術後、放射線治療、投薬治療により経過も良好ですっかり元気です。
時々「あなたのせいで、深刻に悩む時間もなかったわよ!」といじられますが…
よく考えるとなぜ男性の自分がそんなことを思っていたのか?
本来悩むべき妻よりも私のほうがなぜかガックリと落ちていました…


また、会社内での「うつ再生」と「うつ排除」の議論に巻き込まれ、説明を求められる機会があり、説明をする度に自分の不甲斐なさに落ち込むこ始末…
排除議論者から言われたことは、「根性足りん!」「怠けている!」「そんな人はいらないよ!」(まぁ、これも一般的な意見ですね…)

結果、残るか辞めるか悩み始め、遂に衝動的な行動を繰り返し、またしても逆行スパイラルへ…



★なぜ進退で悩んだのか?
大学の研究がそのまま仕事になったため、他の選択肢が考えられなかった。
会社の創始者が尊敬する人だったので、しがみついていたいという未練があった。
心配してくれていた上司や仲間の期待に「克服」という形で応えたかった。
辞めることは“うつ”に負けること!と、大きな勘違いをしていた…

このとき、医師から「組織から離れるのもひとつの方法。リセットして少し楽になりましょうか?」と、事態改善がみられなければ、退職も治療の一つの選択肢であると告げられました。
妻も家族も「こんなに苦しい思いをしたんだし、も~いいんじゃない!」と…
自分でも「そうなのかなぁ…」と考え、退職を決意!
もちろん、将来の不安はありましたが、辞めてしまえば気分もス~っと楽になった覚えがあります。


★退職後、友人の誘いで別の企業へ
その企業は、会社をあげての“うつ”対策を説明してくれました。
ところが、ふたを開けてみると危機感を抱いているのは上層部だけで、社員までは理解されていないのが事実。
そりゃ~、“うつ”を理解できない、知っていても対処の方法がわからないのが普通の人間です。
理解しろ!ってのも無理な話…

ある社員が、調子が良くなって会社に出てきても軽作業の仕事を与えるわけでもなく、本人の意向で残業。
そして、数日後にバッタリ…
本人が会社に出てくる時は元気もりもりなわけですからね。。。
難しいところですね。

私はこの会社で、古いしがらみもなく新しい仕事が楽しくてたまりませんでした。
この頃から、革との出会いもあり充実した毎日を送っていました。

また、応援していたサッカークラブの優勝もあり、医師もこれは投薬の減少のタイミングと判断。
「気分安定剤」を半分の処方に!

ところが、良い状態は長続きすることもなく…
薬の減少に喜んでいたのも束の間の幸せであったわけです。

                                                  
さて、サッカークラブの優勝、仕事の楽しみ、気分の安定が続いておりましたが、職場を変えても頑張りすぎる性格は全く改善されていませんでした。

順調に思えた全ての歯車がまた少しずつズレ始めてきてしまったのです。

仕事も趣味も忙しくなり、徹夜の続く日々。
テンションは高かったのですが、疲労からか原因不明の「偏頭痛」に襲われます。

そして、休養…

これが、またしても自分を追い込んでしまう原因に…

●思考状態
せっかく声をかけてくれた友人に申し訳ない。
“うつ”を承知で採用してくれた会社に申し訳ない。
短期間なのに、信頼していろいろと仕事を任せてくれた職場に申し訳ない。

まさに、ネガティブ思考のオンパレード。。。

昔と比べると復帰力は格段に向上しているのは確信できていました…
でも、何か心の中にひっかかるものがあり、なかなか復職できず、悶々とした状態で過ごす毎日。。。

ある日、減らした薬は元に戻したくないけど、現状をどうしても打開して復職したい!と医師に相談。
「奥さんはどう考えますか?」と医師
妻は「他人のこと、会社のこと、社会のことばかり考えずに、自分のことを考えたらいいのに…」

ん?自分のこと?
足りなかったのは自分のことを客観的に考えることか?

この時、医師から「どうします?じっくり考えて結果を出してみてください。」

数日間考え、応援しているサッカークラブがアジアを制した日「ま、いいか~」と、長年しがみついていた会社組織から身を離れることを決意しました。

そう、自分に足りなかったものって、この「ま、いいか~」だったのです…

それから、半年後「気分安定剤」は頓服になり、昨年秋からは飲まなくなっても安定しています。
たまに気分が沈むことはありますが、半日~数時間で復活。
今年に入って数分で復活できるようになりました。


昨年からやっと自分の進む道を見つけたのですが、またもや壁が…
でも、今はそれが原因で気分を落とすことなく、進めないなら他にやることがたくさんあるんだよなぁ!
と常にポジティブ思考でいられるようになってきました。

あえて茨の道を選んでしまいましたが、家族の理解があって進むことができているような気がします。
また、スキーの師匠、革の師匠、石屋のご主人、サッカー観戦仲間、その他いろんな人とのかかわりで今があると思います。

スキーの師匠が言ってくれた言葉「船は漕がなきゃすすまないよ!」
迷走中ですが、少しずつ前に進んでいると考えるようにしています。

こだわりも必要ですが、時には「ま、いいか~」もないといけませんね。(私の場合…汗)

まずは“腱鞘炎”を治すこと。
苦手な“センス”を磨くこと。
いろんな“人”と出会うこと。


一人で解決できず悩んでいるから“うつ”は近づいてくるんですね。

悩んでいる人が近くにいたら、声をかけてあげてください。
他人から見れば些細な事でも、本人は深刻なのです。
聞いてあげるだけでも救われる人が必ずいます。

ただひとつ、注意しないと裏目にでてしまうことがあります。
それは「その人を否定してはいけない!」ということだと思います。
自分を否定し続けてネガティブ思考に入ってしまってますから追い込むことになっちゃいます…
最低でもその点だけ注意していただければ、無理に理解しようと思わなくても聞いてもらった人は楽になると私は考えます。

こんな長文駄文を読んで頂いたみなさまに心より感謝申し上げます。


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